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ホームインスペクション後に入れる「既存住宅売買瑕疵保険」とは?

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投稿日:2016年11月24日 更新日:

中古住宅の購入を検討中の方にとって、購入した物件に万一瑕疵や不具合があった場合の保証がどの様になるのかは非常に気になる話だと思います。

契約時にはわからなかったが、引っ越してみたら不具合があったなど、引き渡し後に瑕疵が見つかる事は決して珍しくありません。

安心して中古住宅の取引を行うためには、引き渡し後の保証は欠かせないものです。

では中古住宅の保証はどの様になっているのでしょうか。

中古住宅の保証はどうなってる?

中古住宅における売買契約には、宅建業者が自ら売主となる場合と宅建業者の仲介により元の所有者が売主になる場合(個人間売買といいます)があります。

宅建業者が売主の場合は宅建業法上の瑕疵担保責任期間の義務を負うため、2年間の保証がつくのが一般的です。

ですが、個人間売買の場合は、その半数以上が「現状有志」での取引となっているのが現実です。

「現状有志」とは、売買契約時のままの状態で引き渡しを行い、瑕疵担保責任の保証期間がない事をいいます。

不動産や建築の専門知識を持たない個人の売主に対して、建物の保証責任を負わせるのは酷なので、やむを得ない事だと思います。

国土交通省「中古住宅・リフォームトータルプラン」資料によると、個人間売買で1年を超える保証を行っているケースは、戸建て住宅の場合僅か13%しかありません。

また、宅建業者が売主の場合の2年間の保証期間でも、人によっては不安に思うでしょう。

これでは買主は安心して中古住宅を購入する事ができません。

既存住宅売買瑕疵保険とは?

そこで中古住宅の検査(インスペクション)と保証をセットにして、住宅専門の保険会社(住宅瑕疵担保責任保険法人)が検査に合格した建物の保険を引き受けるのが「既存住宅売買瑕疵保険」です。

この住宅瑕疵担保責任保険法人は、住宅瑕疵担保履行法の規定に基づき、国土交通大臣によって現在5法人が指定されています。

宅建業者(宅建業者が売主の場合)または検査事業者(個人間売買の場合)が申し込み加入する保険です。

保険の引き受けにあたり事前に保険法人等が検査を実施し、検査基準に適合した物件のみが保険に加入する事ができます。

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売主、買主それぞれにとっての加入メリット

この様に既存住宅売買瑕疵保険には、加入にあたって専門の検査機関による検査に合格する事が義務付けられています。

よって、耐震性や防水性能などの住宅の基本的な性能が保証され、万一住宅購入後に隠れた瑕疵や不具合が見つかった場合には保険会社から修補に必要な保険金が支払われます。

売主にとっては、中古住宅の売却がスムーズに進みやすくなり、構造・防水等の自分でも気付かなかった瑕疵があっても修補費用が保険で賄える事がメリット。

買主にとっては安心して中古住宅を購入する事ができる事が最大のメリットになります。

また、中古住宅取引に関わる紛争が生じた場合にも、検査事業者や保険会社が関与しているので、適性な処理が期待できるのは売主・買主双方にとってメリットとなります。

買主には他にも、住宅借入金等を有する場合の所得税の特別控除(住宅ローン減税)や不動産取得税の減額措置等の税制優遇措置のメリットもあります。

個人間売買用の既存住宅瑕疵保険の保険期間や保険金額は選択するコースにより異なりますが、それぞれ1年で500万円か1,000万円、または5年で1,000万円となっています。

既存住宅売買瑕疵保険のデメリット

一方、既存住宅売買瑕疵保険のデメリットと思えるものもあるので、少しだけ触れておこうと思います。

まずは検査費用がかかる点です。

一般的には売主が負担しますが、保険加入のメリットと併せて検討する必要があります。(金額は保険会社やコースによって異なります)

また、保険加入要件を満たすために、補修工事や修繕が必要となる場合があります。

特に昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた住宅については耐震補強工事を行う事が前提となるので、工事費用が高額になって売主にとって大きな負担となります。

その他隠れた瑕疵や不具合が見つかった場合でも、全てを保険で充当できない場合もあります。

これは保険会社によって多少異なりますが、保険で保証されない瑕疵や項目があったり、保険金額の上限が決まっているためです。

保険支払いの対象となるのは、下記のとおりです。

標準で付帯されるもの

  • 構造耐力上主要な部分が基本的な耐力性能を満たさない場合
  • 雨水の侵入を防止する部分が防水性能を満たさない場合

特約で付帯可能なもの

  • 給排水管路が通常有すべき性能または機能を満たさない場合
  • 引き渡し前リフォーム工事を実施した全ての部分について、社会通念上必要とされる性能を満たさない場合

具体的な事象としては下記が相当します。

  • 建築基準法レベルの構造耐力性能や耐震性能を満たさない場合
  • 雨漏りが発生した場合
  • 給排水管の水漏れや逆勾配が発生した場合

買主にはデメリットはほとんどありませんが、この様に売主にはデメリットもあります。

保険商品なので良い事ばかりではありません。

まとめ

保証内容や費用に関しては事前に良く吟味した上で、メリットとデメリットを秤にかけて判断する必要があります。

また買主側としては、例え保険による保証があったとしても建物には定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。

適切なメンテナンスを怠って不具合を放置したままにすると、たちまち劣化が進行して手遅れになってしまう事もあります。

保険を過信せずに、日頃から建物の状態に注意を払い異変を感じたら早めに専門家に相談する様に心がけましょう。

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