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民泊新法成立。年間180日の制限で民泊の運用はどう変わる?

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2017年6月9日、民泊の健全な普及に向けたルールを定めた「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が参議院本会議で可決されました。

これまでは旅館業法の範疇とされてきた民泊。

しかし、小規模な宿泊場所提供事業者がホテルや旅館と同じ法律で扱われることは、現実的ではありません。

2020年の東京オリンピック開催に向け、ますます増加が見込まれる海外からの旅行客。

彼らがもたらすインバウンド経済効果を考えると、国としても民泊の存在を否定することはできないということでしょう。

こちらでは、民泊新法の内容や問題点をご紹介していきます。

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民泊新法誕生の背景

民泊新法は、日本国内でairbnbをはじめとする民泊の提供サービスが普及してきたことから生まれました。

民泊は、所有する住宅やその空き部屋を旅行者などに貸し出すサービス。

提供サービスを利用すれば自国語のサイトで世界中のホストとやり取りでき、海外でもかんたんに宿泊先を予約できます。

旅行会社の仲介サービスなどに比べると割安な手数料で利用できるので、「宿泊代金を抑えて観光やショッピング、グルメを楽しみたい」というニーズにもこたえてきました。

主に手数料がかさみがちな海外旅行客が利用し、普及してきたという背景があります。

民泊の提供者は自由に宿泊料金を設定でき、宿泊人数や泊数に応じて料金を受け取ることができます。

検索サイトに登録をしておけば特別な集客の手間が必要ないため、気軽なサイドビジネスとしても普及してきました。

一方で無許可営業の民泊に関しては、問題も起きています。

騒音やゴミの分別などによる近隣トラブルや、賃貸物件の無断転貸などです。

旅館業法に定められた規定を満たしていないところがほとんどなので、宿泊場所の安全性にも疑問がありました。

そこで、住宅宿泊事業者(民泊のホスト)の届け出制度を盛り込んだ民泊新法の検討が始まったわけです。

民泊新法は衆議院本会議の可決を受け、早ければ2018年1月にも施行される予定となっています。

新法制定で何が変わる?

これまで民泊は旅館業法の適用対象だったため、床面積や消防設備などの面で、現実的に営業許可を得ることが難しい状況にありました。

そのことが、無許可運営の闇民泊増加に拍車をかけていたともいえます。

民泊新法が制定されると、設備面の規定はそれほど厳しくなくなります。

それに代わり、次の項目が義務化されることとなりました。

  • 住宅宿泊事業者(民泊のホスト)の届け出:都道府県知事
  • 住宅宿泊仲介業者(airbnbなどのサービス提供事業者)の登録:観光庁長官
  • 住宅宿泊管理業者(運営代行業者など)の登録:国土交通大臣

さらに、住宅宿泊事業者には次のような点も義務付けられます。

  • 衛生確保措置
  • 騒音防止のための説明
  • 苦情対応
  • 宿泊者名簿の作成・備付け
  • 標識の掲示

これらにより近隣住民や賃貸オーナーとのトラブルを防ぎ、健全な民泊サービスの普及を推進するわけです。

新法が制定されれば、これまで法律がネックになってためらっていた賃貸物件オーナーなどが参入に踏み切るケースも増えることが予想されています。

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民泊新法の問題点

民泊新法では、登録された宿泊場所ひとつにつき宿泊提供できる日数に上限が定められています。

1年間で180日(泊)と、約半分の日数です。

この日数を目安にすると、新規に購入した物件や賃貸オーナーに許可を得た転貸物件では今後の運用が難しくなるでしょう。

ランニングコストを支払うと、その稼働率では利益があまり見込めなくなるためです。

世界的に見て、民泊新法の制限日数は決して特別厳しいわけではありません。

アメリカでも州によっては日数に制限があります。

オランダのアムステルダムでは貸切物件の場合、年間受け入れ日数は60日までです。

ただ、この日数制限がネックとなり、あえて届け出をしない「闇民泊」は今後も減らないのではないかという予想があります。

まとめ

Airbnb Japanの発表によると、2016年6月から2017年5月における日本でのサービス利用者数は500万人にも上ります。

経済効果は約9200億円にもなるといわれています。

国にとっても決して無視できる存在ではなくなったということが、今回の新法可決にも表れているといえるでしょう。

ただ、受け入れ制限日数が適切なものといえるかどうかはまだわかりません。

新法施行後は、届け出状況や登録物件数の動向を国が注意深く見極め、より現実的な数字を検討することが求められます。

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